報徳二宮神社創建120周年記念事業
奉祝 報徳二宮神社 城址口鳥居建立
報徳二宮神社例祭が執り行われた平成27年4月15日。神社城址口に、みんなの思いを重ねた新たな鳥居が建立されました。
平成27年報徳二宮神社例大祭 城址口鳥居竣工式
「みんなの鳥居プロジェクト」として建立に携わった地元の職人たち
平成27年報徳二宮神社例大祭 城址口鳥居竣工式
この鳥居は伊勢の神宮より、第62回神宮式年遷宮での古材を拝領して建立したものです。根継ぎ材には小田原市久野の山林から奉納された檜が使用されています。また、建立にあたっては「みんなの鳥居プロジェクト」として、報徳二宮神社の御祭神 二宮尊徳翁の教えである一円融合の精神のもと、小田原の「木の文化」に携わる人びとの協力と、数多くの崇敬者の寄進により実現したものであります。神社や木の文化を伝えるワークショップにはのべ160名の方が参加。鳥居の地中部分には、わずか3ヶ月ながら、この趣旨に賛同くださった1400人の名前が記された奉納札が貼付されています。
日本には世界に誇れる大切な文化があります。又、この地域にも、大切な文化や歴史があるのです。
戦後70年の節目を迎えた年。この時代の転換期にあたり、日本人のこころと、地域の大切な文化や技術が、後世にも継承され、心豊かに暮らせる社会が実現することを願い、みんなの思いを重ねて、この鳥居を建立しました。
◇協 力
[協力]
小田原大工職組合
神奈川土建西相支部
小田原建築板金組合
小田原市森林組合
小田原地区木材業協同組合
小田原林青会
◇施 工
[施工] 報徳二宮神社 報友会
内藤工務店
芹澤 毅
遠山板金
竹広林業
大山商店
◆みんなの鳥居プロジェクト(経過報告)
この鳥居は、多くの方の思いを重ね建立しようとの趣旨から「みんなの鳥居プロジェクト」として建立されました。
◇平成26年9月 伊勢の神宮より古材譲与が決定。
◇平成26年12月3日 伊勢の神宮にて古材拝領
報徳二宮神社関係者と日頃お付き合いのある木材業・大工職関係者の有志19名にて伊勢へ。古材を頂戴して参りました。
◇ワークショップ「大工さんと一緒に鳥居を磨こう・削ろう」開催(平成27年1月18・25日・2月15・22日)
みんなの鳥居プロジェクトとしてワークショップを開催(平成27年1月~2月に計4日) 合計147名の参加をいただきました。当日は小田原林青会の木材関係者をはじめ、小田原大工職組合や神奈川土建西相支部、小田原建築板金組合などからも有志が参加。鳥居建立へ向けて、磨き~削りの作業をお手伝いいただきながら、「神社や神宮のこと」「報徳のこと」「小田原の森のこと」を知り、「鉋削り」などの体験もしていただきました。
◇小田原市久野の森より奉納された檜を製材(平成27年2月)
伊勢の神宮から拝領した古材は根元部分が根腐れしていたため、新たに地中部分の柱となる部分には、小田原市久野の森より樹齢100年の檜を用いた。小田原市森林組合の協力のもと伐採し、大山商店にて製材を行なう。
◇若手大工職向け「根継ぎ研修会」開催(平成27年3月22日)
伝統技術の継承を目的に、若手大工職人さんを対象とした「根継ぎ」研修会を開催いたしました。
伊勢の古材と小田原の新材を使っての根継ぎ体験となりました。
◇宮大工らによる仕上げ作業(平成27年3月中旬~4月上旬)
今回は数十年後にも地中部分になる根継ぎ材を比較的簡単に取り替えられるような根継ぎ工法を採用しました。
伊勢の古材の仕上げ、新材部分の仕上げ、そして板金の取り付けなどが行なわれました。
伐採から約30年が経過している伊勢の古材と切り出したばかりの小田原の新材との根継ぎは、宮大工らによって今後の収縮具合も想定され、建立時にはおよそ3mmほど大きい丸材となっています。およそ5年ほどで古材と同じ大きさになる予定です。
◇鳥居の柱に奉納札を貼付(平成27年4月)
平成27年より始めた奉納札の貼付を報徳二宮神社の神職により執り行いました。2本の柱の地中部分に1400枚の札を納めます。
◇ 建 立
あいにくの雨となったこの日でしたが、15日の竣工式へ向けて建立作業が行なわれました。